1章いつもの日常

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「青陵高校前、青陵高校前。お出口は前側です」 バスアナウンスがそう告げると同じ制服を着た生徒達がゾロゾロとバスから降りていく。 亮も鞄を持ち上げ、定期を改札機にかざしてバスから降りると「お~い亮~」と自分を呼ぶ声が聞こえる。 辺りを見渡すと他の生徒より頭2つ分大きい、黒ぶち眼鏡に坊主頭の男子生徒が手を挙げてこっちだとアピールしていた。 「あぁ。昌孝おはよう」 亮も同じく手を挙げて挨拶する。 ゆうに190㎝以上を越す彼の名は井上 昌孝(まさたか) 恵まれた肢体と運動能力の高さで1年ながらもバレー部のエースと期待されている。 「相変わらずでかいな昌孝は」 「亮だってその内大きくなるよ」 昌孝は笑顔でそう言うので亮はケッと悪態を付きながら二人は学校へと向かった。
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