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放課後、今日は4時からバイトがあるので昌孝とは教室で別れバイト先へと向かった。
亮のバイトは駅前から一本路地に入った喫茶店「ハルシオン」で月、水、土曜の週3回19時まで働く事になっている。
「亮君がここに来てくれて助かるよ。豆の袋はそっちの奥にいれてくれるかい?」
白いワイシャツに黒いズボンを履いた軽くオールバックをした壮年の男性が、労いにコーヒーと軽食のサンドイッチを作ってカウンターの上に置いた。
「店長ありがとうございます。他にやることは有りませんか?」
他の作業を探す亮に店長は今は無いから良いよと言った。
そうですかと少し落胆する亮は店長が作ってくれたエッグサンドを食べた。少し胡椒の風味が強いがそれが食欲を誘いあっという間に平らげた。
「ご馳走様でした」
店長は少し笑いながら食器を洗っていた。
亮が帰ったあと、店長が閉店準備をしようしたとき「マスターまだやってたらコーヒー頂戴」と1人の女性が入ってきた。
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