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アリエッタがエミリオの身の回りの世話を任されるようになったのは、ウルバーノが寄宿学校に入学してからのことだった。エミリオがときどき、チェンバーポットに蚯蚓や虫の幼虫を忍ばせてアリエッタに悪戯するようになったのは、その頃からだ。それでもアリエッタが泣きだすと、最後には必ず「ごめん」と言って、照れ臭そうに頭を下げてくれたものだった。
それなのに今は、どうしてあんなに冷たい眼でアリエッタを見るのだろう。
蔑むような彼の瞳には、以前の優しさは何処にもない。怒りとも憎しみともいえない微かな焔をちらつかせながら、その瞳はアリエッタを苛むように、日に日に冷たくなってゆくのだった。
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