6/20
前へ
/66ページ
次へ
”好きです” はっとしたときには時すでに遅し 言葉はこぼれてしまっていた 日葵(ひまり)先輩はきょとんとした顔でビラを差出したまま静止していた。 「え、あの!」 常識的な俺がさっきの発言を取り消そうとする一方で 本心の俺がいや、ほんとだし。と止めてしまっている。 そんなもんで、えうえうとなんとも言えなくなっている俺。 「ぷ、はっ!」 先輩が耐え切れず、といったように吹き出した。 そして関が切れたように笑い出す。 笑われた笑われた笑われた笑われた 俺の顔は真っ赤だっただろう。
/66ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加