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「いいじゃんか。想うだけだし。」 俺はふくれながらも、ありがとう、と移し終わったルーズリーフを手渡した。 「颯太はいいかもしれないけど他の人はどう思うと思ってるの。」 受け取るのはその答えを聞いてから といったふうに稜は手をのばしてくれない。 「他の人には言ってないし。」 「俺が秒で気付いたのに周りが気付いてないと?」 はじめて稜をサークルに連れて行ったとき 新入生の友達連れてきてくれたのね!と喜ぶ先輩をみて 俺は鼻をのばしたいた。 そのとき耳元で 「不純」 という声が囁かれた。 驚いて隣を見ると稜がじとりとした目でこちらを見ていた。
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