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爽「ねぇ三人とも、嵐武様からこれ俺らにって貰ったから皆で飲もうよ」
南「なんだそれは?」
爽「炭酸ジュースだってさ。何味かはお楽しみらしい」
高「へぇ。たまには炭酸もいいな。柳、コップ人数分出せ」
爽「はいはい分かりましたよ高築サマ!奥ヶ咲は飲める?」
奥「あのシュワシュワする飲み物か。あまり飲まないが、俺達にとくれたんだろう?少しだけなら飲もう」
爽「さてどんな味かな……うぐっ」
南「うっ……なんだこの味……」
奥「に、苦い……これ本当にじゅーすなのか?」
高「どれどれ……うげ、これ大人のジュースじゃねぇか。未成年になんつうもん送りやがる」
爽「え、どうしよう飲んじゃった!警察行き!?」
奥「くっ……家名に泥を塗る行為をしてしまうとは……償うには切腹しかあるまい」
南「待て待て早まるな。知らずに飲んだならノーカンだろう」
高「南雲の言うとおりだぜ。残りの分を大人の誰かに渡せばいいって」
爽「でもこれ飲んだって先生にバレたら俺ら反省文書くハメになるんじゃあ……」
どぼどぼどぼどぼ
「「「迷わず捨てた!!!」」」
高「うん、証拠隠滅って大事だよな」
南「なんて胡散臭い笑顔……」
奥「しかもきちんと中の匂いを消すのがまた抜かりない……」
爽「その上丁寧にラベル剥がしてビリビリに破こうとしてるし……ってちょっと待った!そこに書いてあるの何!?」
南「神殺しの酒……物騒な名前だな」
奥「説明が書いてあるぞ。一口でも飲んだ者はしばらくすると必ず酔います。酔わない体質の者も例外ではありません。その名の通り神をも陥落させる脅威の酒です。飲むときは十分お気をつけ下さい。……おい柳。お前の親、俺達を殺す気か?」
爽「多分、純粋に自分が美味しいと思った物を提供してくれただけだと思う……嵐武様ってば、そういうところ抜けてるから……」
高「神と人間の感覚のズレが思わぬ弊害を招いたな。どうする?一口だけとはいえ、全員飲んじまったぞ」
南「一口だけでも絶対酔うらしいから、僕ら全員泥酔するかもな。飲んでしまったからには避けられない」
爽「時限爆弾式ってのがまた嫌だよね……というか、順当にいったら一番最初に口にした人から酔うよね。俺からか!?」
南「かもな。皆どんなふうに酔うのか見ものだな」
高「俺もちょっと気になってきた。どこまで人格崩壊するかね?楽しみだわ」
爽「さすが高築。ブレねぇな……ところでさっきから奥ヶ咲が一言も喋ってないけどどうしたんってマジでどうした!?顔真っ赤だぞ!?」
南「ん?柳からだと思ってたんだが……」
高「個人差があんじゃねぇの?飲んだ順に酔うとは限らねぇし」
爽「そこ!和やかに会話してないで奥ヶ咲をどうにかせい!」
奥「………………だ……」
爽「え?奥ヶ咲、今なんて?」
奥「布団が……ふっとんだ!」
爽「…………」
高「…………」
南「…………」
奥「梅が……うめぇ!」
高「……おい、誰か反応してやれよ」
南「……ちょっと今幻聴が聞こえたな」
爽「南雲。幻聴じゃないから。見ろよあのドヤ顔。やりきったぜ!的なドヤ顔。ガチだよあれ」
高「普段クソ真面目なやつがギャグに走るとこうも寒くなるのか……」
奥「イカを……獲らないか!」
高「誰かヤツの意識飛ばせ」
南「もう無理だ。これ以上見てられん」
爽「奥ヶ咲は酔ったら親父ギャグを連発する、っと」
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