1 : きっかけ

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場所は変わり、橙色に染まった公園にて。 何故か「話を聞きたい」と謎の男(変態)に迫られ 加害者寸前という立場上、無下に断る事も出来ず、近場の公園まで案内させられてしまった。 手近な所にあった(外見は切り株を組合わせて造られたように見えるが、材質はコンクリートである)ベンチにヒト1人分ほど空け、コンビニ袋を挟んで座る少年と謎の男。 「……、…………。」 「……………」 男はベンチに座るなり何やら考え込んでしまったので、何が何やら理解出来ていない少年。 半ば必然的に沈黙を貫く2人。 「………あの。」 と、少年が正面を見据えたまま口だけを開く。 「な、何だ?」 「おでん冷めちゃうんで、食べてても良いですか?」 「……どうぞ。」 あのアクションの中で奇跡的に無事だったおでんを頬張る少年と、 気まずそうにそれを見やる謎の男。 さほど時間をかけずに少年が食べ終わり、再び沈黙が訪れ、強い北風が2人の間をすり抜けていく。
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