1 : きっかけ

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そして、十数分後。 「それで……何故アナタが見えるか、でしたっけ?」 もうさっさと終わらせてしまおうと考えたのか、 露骨な呆れ顔で少年が切り出す。 「そもそも、アナタを視認できる事の何が不思議なんです?」 「何、か…。…我は、そなたらには視えぬ筈なのだ。 だがそなたには我が視えると言う。もしかすれば、そなたは何か特殊な能力を持っているのかも知れぬと思ってだな…」 少年の問いに少々戸惑いつつも、意見を述べた男に対し、 「(また何やら厨二な事を言い出した…まともに質問に答えて欲しい…) …何故、"見えない"と?」 さらに呆れながらも少年は問う。
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