07.

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校内のどこに行っても文化祭の文字が目に付いて、賑やかで。 グラウンドに行けば大きなビンゴ大会をやっているし、校庭に行けば屋台が食べられるのに、どこを回るでもなくいつもの空き教室へ向かう私と先輩。 生徒や来客の目を盗んで3階に行くのは難しいと思っていたけど、みんなお祭りに夢中で私達には目もくれない。 3階に行くと、廊下はとても静かだった。 廊下の真ん中に立って下から聞こえるたくさんの声を聞いていると、急に目頭が熱くなってくる。 「ハハ」 私が静かに笑ったら、どうした?っていう顔をした先輩が振り向く。 「なんだか、私みたい」 「え?」 優しく首を傾げる先輩に、私はなんでもないと首を振る。 この立入禁止の場所が、自分みたいだと思った。 外では楽しそうな笑い声が響いているのに、立入禁止のロープを貼って人を寄せ付けないで、いつもと変わらない。 取り残されたみたいに、この場所だけが静か。 ここだって昔は、生徒の笑顔が溢れていたんだろうね。 教室の戸の、剥げかけた塗装の上をなぞる。 私も一緒。これでも昔は、皆とお喋りして笑えてたんだよ。
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