巣くうものたち

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 吸血鬼となってから、半年が過ぎた。  俺は相変わらず地下鉄に乗って、獲物を探している。最近は、いい獲物が少なくなった。吸血鬼の数が増えたからだ。  一目見れば、人間か吸血鬼かなんてわかるようになった。どこの駅に行っても、人間の姿をした吸血鬼があふれている。  住みにくい世の中になってしまったが、人間の血を吸い続けないと生きてはいけないのだ。  少し前、アキラが行方不明になった。だから、今は俺がアキラに代わってエサをやりに行っている。  車輪についた血を舐める連中を見るたび、恐怖に襲われる。ああなりたくはないと思う。  今日エサをやったとき、黒い連中の中に仲良さげに寄り添う二人がいた。その片方が、アキラにとても似ていたんだ。 了
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