第3章 迷走する気持ち

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「…それはそれで……何つーか……エロくて……いい……見えそうで……見えないのが……男心を擽る……」 く……擽ってねぇーしっ! ……女の子がする仕草なら……分かるよ…… 見えそうで見えないのが、男のロマンを掻き立てるっていうの…… …でも、やってるの俺だし…… 男だし…… 俺を好きだと……桐生は言うけど……俺の何が、そんなに桐生を惹き付けてるんだ……? 女の子の身体を知り尽くしてる桐生…… ……俺なんかで……このエロ大魔神が、満足するとは……到底思えない…… 何が好き?……どこが好き?…って……んなことっ……面と向かって聴けねぇー……女じゃあるまいし…… そんなことを考えていたら、桐生が俺の腰に片手を回し、片手が太股に回り、俺を……桐生の膝の上に乗せる。 太股に回った手が、俺の脚を開くから…… 俺は……桐生の膝の上を……跨る格好になる訳で…… まるでエッチの……正しく挿入時の……体位になる訳で…… 「…なっ…!何してっ……!挿れないって言ったろうがっ!」 俺がパニックになるのも、仕方ない。 「…しないよ……挿れないから……暴れないで……でも、俺もそろそろ限界だから……」 桐生のその言葉に、ピタッと俺の動きが止まる。 「…ふたりで……気持ち良くなろう……」 ぐっと俺の身体を、桐生が自分の方に引き寄せる。 「……あ……」 そうすることで……桐生のモノと、俺のモノがピッタリくっつく…… 桐生の熱を……同じ部分が感じ取る…… 桐生……がまん汁……すげぇ…… そう……だよな…… 自分のこと放っといて……俺を先に…… 桐生の手が、俺のTシャツをたくし上げ、俺の左手をシャツを掴ませる。 「…蒼…片手でシャツ押さえててね……もう片方は……こっち……」 桐生のモノと……俺のモノを……握らされる…… さっき出したばかりなのに……桐生のモノに、くっ付いてるだけで……少しずつ頭を擡げてくる…… 「…一緒に擦って……」 桐生の囁くような声が……催眠術みたいに……頭に響いて…… 俺は……戸惑いもせず……ゆっくり手を動かし始める。
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