翌日はキス一色

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 授業と授業の間の休み時間でさえ、何度か足を運んできた竹之内先輩だったからこそ、長いながい昼休みがオッソロシくてしょうがなかった。どうしようとフライト兄弟に相談を持ち掛けてみるものの、逃げるしかないの一言を頂き、俺は泣き言を漏らすしかない。  おかしいな、女の子のアタックってもっと可愛げがある筈なのに、どーしてあの人は雄々しいんだろう。まるで狩人と獲物みたいだぞ、このアッタクするされる構図。  可愛げの「か」もないアタックに怖じ、どうにか昼休みを乗り切ろうと俺は時間になるや否や弁当を持って教室を飛び出した。絶対、鈴理先輩に見つからないであろう中庭まで逃げ、木陰で昼食を取る。  日の丸の日のない弁当を食べ終わり、持参していたお茶を啜って一息。  いやぁ、さすがの竹之内先輩も中庭に逃げているとは思わないよな。  もし俺を探しているとしても、きっと校舎の中をあっちこっち探し回っているに違いない。エレガンス学院はすっげぇ広いから、探している間にチャイムが鳴ってジ・エンド。  この勝負、俺の勝ちっす!    なんだか気持ち的にヨユーが出てきたせいか、ほのぼのとお茶を啜る。 「あたしにも一杯くれ」 「あ、どうぞ」  飲み終わったカップにまた、お茶を注いで俺は隣に差し出した。 「悪いな」 「いえいえ」  どうってことないと俺は微笑、木陰でお茶を飲むと美味しいっすよねぇっと隣に視線を流す。 「本当にな。外で飲む茶は美味い。おっとこのカップは間接キスだな、空」     
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