翌日はキス一色

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 うっ、俺は呻く。くそう、ちょっと可愛いと思うじゃないっすか。世間ではこの状態、一応上目遣いと名目されるんっすけど。  ああっ、ナイスバディっすね。  視線が自然と胸にいく俺もれっきとした男みたいっす。  とか、阿呆なことを思っている場合じゃなく。 「たたた竹之内先輩っ、ご、御機嫌ようっす。えーっと、何か俺に御用でも?」  白々しく質問してみれば、「所有物はな」必ず所有主の側にいないといけないんだ、と先輩はシニカルに口角をつり上げてきた。  美人さんで可愛いのに、口を開けばこれだもんな! 何びとの男も俺と同じポジションに立ったら、こう言うに違いない。  「口を開かなければいいのに!」と。  視線を泳がせる俺は用事を思い出した、と口実を作ってみる。  勿論、逃げていた手前、そんな言い訳が通用するわけもなく、竹之内先輩はそっと俺の両頬を包んで視線を固定。「逃がさない」もう絶対に逃がさない、と大事なことなのか二度も言われてしまった。  困った、嗚呼、豊福空は困ってしまった。  この事態をどう乗り切ろうか! 「竹之内先輩っ、き、昨日の告白のお返事なんっすけど! その、付き合うとか付き合わないとか、その前に、ちょ、このアタックをやめてもらいたいかと…、じゃないとお返事も出せそうに」     
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