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両肩に手を置いて、そっと押し返そうとした矢先、「!」俺はパニックに陥った。
今、竹之内先輩、く、唇を舐めて、ちょ、なんっすか、そのねちっこい舐め方! き、キスじゃないっすよ、それ!
いつまでもいつまでも唇を舐めてくる竹之内先輩に、やめて下さいと言いたくなって口を開く。
しかーし、それが不味かった。
「!!!」大パニックになる俺は、何が起きたかも分からず、ただただ口内に蠢くものに呆気取られる。後頭部に手を回してくる竹之内先輩は、この状況を堪能して下さるけど、俺はそれどころじゃない。
だって、え、えぇええ、ちょ、口の中に、にぃいい?!
片恋を抱いたことはあるけど、お付き合いしたことのない俺だから、アダルティな行為についていけず、解放された瞬間ズルズルと座り込んでしまう。
こ、こ、こ、腰が抜けた。砕けたっていうべきなんだろうか。とにかく腰に力が入らない。
息も絶え絶えに、「な、なにするんっすか」完全に動揺している俺はしゃがんで視線を合わせてくる先輩に問い掛ける。怒ることも忘れてしまった。
初々しい反応だと微笑してくる竹之内先輩は、こういうことだと俺の唇を人差し指でなぞる。
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