翌日はキス一色

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「おや? 物覚えが悪いようだな空。なるほど、そーんなにキスをおかわりしたいのか」  だったら満足するまでシてやる。  にやりにやり、起き上がろうとする俺の両腕を取って見下ろしてくる彼女は無慈悲な台詞を吐く。  「おなかいっぱいっす」だからもう十分だと訴えるものの、「遠慮するな」空腹は体に毒だと一笑。青褪める俺に容赦ないディープキスを延々と送ってくれた。それこそ、昼休み中ずーっと。 「―――…ということで、俺、ディープキスをしたのは告白された翌日なんっす」 「ぷははっ! だっせぇ、お前、初めてのディープキスで腰抜かしたとか! しかも超鬼畜だなっ、鈴理の奴も。名前を呼ばせるまでディープで躾けるとか!」    俺の不幸話をゲラゲラと笑ってくれる大雅先輩は、ディープキスで腰を抜かす男がいたのかとテーブルを叩いている。  しょ、しょうがないじゃないっすか。突然の事で驚いた上に、鈴理先輩、超上手かったんっすから。他の人とやったことないけど、きっと彼女は上手い類に入ると思うっすよ。  身を小さくして羞恥を噛み締める俺に、「超傑作」某俺様は肩を震わせる。 「マジ笑えるんだけど。お前、つくづく受け身男だな。よくもまあ、そんだけされて健全保ってるな」     
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