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「だぁああ! 妹もそうっすけど、母攻めもちょっとどうかと思いますから! おぉおお俺の友達を犯罪者にしないで下さいぃいい!」
ほっらぁ、向こうでアジくんが膝をついて落ち込んでいるし! エビくんは「僕は勇者だったのか」ぶっ飛んだ発言をしているし!
もっと健全な設定にするべく、俺は彼女の手からシャーペンを奪って思いつく限りの設定を書き込んだ。それを見た先輩は遠目を作り、やれやれと肩を竦める。
「空。学園モノが舞台なのに、設定がふわふわとしたお花屋さんはないと思うぞ」
「せ、先輩の考えた設定よりマシっす! い、いいじゃないっすかお花屋さん! 可愛いでしょ?! これを宇津木先輩とエビくんカップルでやれば、二人ともお花について延々と話すうぶでキャワイイカップルになりますよ!」
「ほお? どのように?」
え、えーっと頭を悩ませた俺は続けてノートに二人の会話をシャーペンで綴る。
出来上がった内容を鈴理先輩に見せると大爆笑された。それはもう、腹を抱えて笑う始末である。気になったのだろう。ネタにされているエビくんがやって来た。ノートを覗き込んだ彼がそれを音読する。
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