某俺様、萌えに想いを(前編)

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 できることならリード権を持ちたい受け身男っす。そこらへんのご理解を宜しくお願いしますっす。 「それ決めなきゃいけねぇのか?」  大雅先輩はメンドクサそうに質問を飛ばした。  決めなくてもいいんじゃね? 素朴な質問に、川島先輩は重要なことだと教卓を叩いた。 「これを決めないとね。二階堂、あんたが豊福に攻められるわけさ! セックスの際、喘ぎたいわけ?!」 「んなことまでシねぇえだろうがぁああ! 笑えねぇ冗談だぞ!」 「バッカ! 宇津木脳内フィルターはそこまで進むっつーの! しっかりとポジションを把握しないと、あんたが喘ぐことになるけどいい? 百合子の中のあんたと兄貴じゃあ、あんたが兄貴を鳴かせている設定だから、できればあんたが攻めに回って欲しいんだけど。まあ、どうしてもっつーなら豊福に頑張ってもらうわ。豊福、二階堂を喘がせられる?」 「お、俺が大雅先輩を喘がせるんっすか。おぉおお俺ぇええ?! 男をっ、男の俺がぁあ?!」 「………、あーあーあーもういい。俺が攻めをする」  宇津木脳内フィルター恐るべし。  そして俺は、序盤から切に帰りたくなってきたっす。宇津木ワールドについていけそうにないやい。  てか、俺じゃなくて楓さんと大雅先輩でいちゃこらしてくれたらいいのに。俺じゃなくてもいいでしょーよ。     
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