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恐る恐る声を掛ければ、「もう無理だ」充電が切れた。本当に無理なのだと唸り、肉食お嬢様は見上げると同時に補うように唇を重ねた。
最初は触れ合うだけ。
吐息が混じることを楽しむと、体温を楽しむために口腔に舌が滑る。ディープキスに下手くそと定評のある俺は息が続かず、彼女の両肩に手を置いて、一度解放するよう態度で要求する。
息継ぎの合間に、あたし様から返事される。
鼻で息をしろ、放さない、今日は満足するまで放さない。そう言う彼女のキスは止まらない。止まる術を知らない。
彼女は体を密着させると、アップアップしている俺の表情を楽しみ、飽きるまでキスを楽しむ。受け入れる俺が喉を鳴らすと、絡みついている指と指に力が篭る。
もっと、そう言わんばかりに吐息すら奪ってしまうあたし様のせいで唾液が口端から伝う。
体が跳ねたところで、熱帯びた舌が俺の口端を舐め上げて一笑。忙しなく肩で息をする獲物の顎を掬って「もっと」
酸欠のせいで頭が真っ白になりかけている俺は、判断力が欠けてしまったのだろう。彼女の要求に素直に従い、自ら唇を重ねる。
これ以上やれば不味いことくらい自分でも分かっているのに、あたし様には抗えない。
足の踏ん張りが利かなくなったところで、キスが止み、膝が崩れる。
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