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「テメェの相手は俺だろうがっ、勝手に余所の男に行ってんじゃねえよ!」
「おお。俺様、降臨」
「大雅やったではないか」
パチパチと拍手を送る女性群に対し、自分で言ってショックを受けたのか、「俺ってナニキャラ?」大雅先輩は耳を赤く染め上げてズーンと教室の隅っこで落ち込んでしまう。
おかげで俺とアジくんが慰める羽目になった。
「た、大雅先輩……、凄かったっす! 宇津木先輩も喜ぶような台詞を雄々しく吐いたんっすから!」
「そ、そうですよ。いやぁ俺、負けちゃったなぁ。だ、だけどそんなにショック受けたなら……、俺が受け持ちますよ? 先輩の役」
「るっせぇ……、やるっつってるんだろうが。指図してんじゃねえぞ。ぶっ飛ばすぞ。俺がやるっつったらやるんだよばーか」
ウジウジとしながらも、しっかりやると言い張る大雅先輩。
一度やると言ったのだから絶対にやると意地を張った。もはや意地を張る他なかったんだと思う。
俺達の慰めを突っぱねて、いつまでも「やる!」と叫んでいた大雅先輩だった。
□
宇津木ワールドの住人になりきろう!
Lesson2:雰囲気作りは肝心なり
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