某俺様、萌えに想いを(前編)

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 もっと別の手でくっ付けさせるべきだったと腕を組む。うんうんと同調している大雅先輩とアジくんは、横目で俺に視線を飛ばした。ぐったりと机に伏している俺は、「皆の前で酷いっすっ!」なんの羞恥プレイだと、身悶えていたりいなかったり。    鈴理先輩のみ、満たされたような笑顔を作っていた。  花咲く笑みを浮かべて、「もっと攻めたい」物欲しそうに俺を見てくる。  う゛うっ、攻めるならせめて、せめて皆がいない時にお願いしますっす。鈴理先輩。 「んー、これじゃあ埒が明かない。メンバーチェンジするか。二階堂と本多、二人でちょっと組んでみてくれない?」    川島先輩は主役をチェンジした。  なるほど、俺とアジくんがチェンジさせるのか。だけどこのペアだと、どっちがどうなんだろう? 立ち位置的に。一応決めないといけないみたいだし、やっぱアジくんかな?  アジくんもそのつもりらしく、「お手柔らかに」ニッコニコと大雅先輩を見つめる。  意味深に溜息をつく大雅先輩だったけど、気持ちを入れ替えたみたいで、「うっし」やるかと相手を見返す。   「そういう雰囲気を醸し出せばいいんだろ? そしたら百合子が喜ぶんだろ? あー、女が喜びそうなことを言えばいいんだな…、おい本多」 「うっす。どんとこいです!」  胸を叩くアジくんだけど、大丈夫かな。 「本多、テメェって誰でもそうやって笑ってるのか? ジョーダン抜かせ。いいか、テメェがそうやって笑っていいのは俺の前だけだ」     
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