某俺様、萌えに想いを(前編)

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 自分はあくまで男の立ち位置に立ちたいと主張するものだから、あえなくアジくんはサブ役へ。上手くいっていたと思うんだけど、アジくんは自画自賛しているに俺は苦笑いを零した。  男前ってのも考えものだよな。下手すりゃ誤解されかねない演技力だったって。 「だぁあああっ、あんた達、揃いも揃ってダメダメじゃない! こんなんじゃ、百合子を元気にさせるどころな萎えさせるだけだっつーの!」  うがぁあっと吠える川島先輩は、地団太を踏んで各々俺達を指差し、「駄目野郎ばっか!」毒づいてくる。  悪ふざけが過ぎてはいるけれど、ちゃーんと宇津木先輩の心配はしているみたいだ。元気付けようという気持ちが垣間見える。  非常に申し訳ないけど、俺たちにも男の自尊心がある。野郎同士のあはんうふんは難しい。  「大体ねぇ」二階堂、あんたには攻めが足りない! ビシっと某俺様を見据えて歯をキリキリ鳴らす。 「形だけでも俺様なんだから、こっちがきゅんっとさせるような行為を自ずから示せっつーの! 鈴理みたいに豊福を攻めてみろ! 俺様の名前が泣くよ!」 「気持ちはあんだよ気持ちは。けどな、相手が野郎っつーのがなぁ」 「じゃあやっぱり本多と豊福をペアにさせるしか「攻めは俺がやる」    どうしても自分の手で宇津木先輩を喜ばせたいのか、主役の座は譲らない大雅先輩。一度やると言ったらやる男みたいだ。     
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