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「んー、資料を探すってのも難しいですね。やっぱり俺と空が萌えーなことをしてみますって、二階堂先輩。そっちの方が手っ取り早くありません?」
ここでアジくん、資料探しに飽きて大雅先輩に物申した。
「るっせぇよ。俺と豊福で決定事項だ」
フンと鼻を鳴らす某俺様はグダグダ言わずに資料を探せとご命令。
「だけど」後頭部を掻くアジくんは、どれを資料にすればいいか分からないと吐息をつく。
「じゃあ俺と二階堂先輩は?」
アジくんの閃きを一蹴する大雅先輩は、あくまで俺様が出しやすい俺とのペアではないと駄目だと言う。
俺様攻めが宇津木先輩の大好物らしいからな、それで通したいんだろう。
するとアジくん、自分が俺様になれば良いのだと頓狂な閃きをした。
「これから俺、空に俺様な態度を取ります。彼の彼女みたいな態度をすればいいんでしょ? それでいきましょうよ」
「あー? 却下だっつーの。テメェが俺様になれるわけがねえ。あ、こら豊福。テメェ、まさか他の男に目移りしようとしてるんじゃないだろうな? あーん?」
ギクリッ、俺は肩を震わせた。
正直なところ、ちょっぴしアジくんがいいと思っている俺です。だってアジくんとの方がやりやすいんですもの。
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