某俺様、萌えに想いを(前編)

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 ガンを飛ばされた俺は首を引っ込めつつ、えへへっと誤魔化し笑い。心を見透かされたために、俺は大雅先輩に腕で首を締められた。  じょ、冗談っす! 俺、貴方様とイチャコラできるよう頑張りますからっ、ギブ、ギブーっ! 「た、大雅先輩っ、苦しいっす!」 「テメェの相手は俺だよなー? 豊福。なあに浮気しようとしてるんだ?」 「う、浮気ってっ……、ぐぇっ、く、苦しいっ。わ、分かってますっす。俺の相手は貴方様っす!」  それでいいんだよ、フンっと鼻を鳴らして腕を解放してくれる。  苦しかったと喉元を擦って咽る俺は、もう少し手加減して欲しいと相手に直談判。野郎相手に優しくするかと吐き捨てられて、俺は肩を落とした。  ほんと、女子が居ないと俺様度が三割増しになるんだから。  小さく溜息をついていると、ウッホン、アジくんが意味深に咳払いをしてきた。  なんだと彼を見やれば、「あの視線が」痛いんですけど……、と小声で状況を説明してくる。俺と大雅先輩は顔を上げて状況を把握。見る見る羞恥が湧いてきた。  だって向こうから、女子生徒が数人チラチラと俺達を見ている上に、ヒソヒソと話している。  多分彼女達はここのコーナーに用があるのだろう。少女漫画コーナーに立っているものの、漫画を取る気配は無い。  それどころか、 「あれって、まさかの……、誰と誰だと思う?」     
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