某俺様、萌えに想いを(後編)

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 何処かで重荷になりたくないって思っているのかもしれません。ただでさえ生活で苦労していますし。    「なあ、そう思うって寂しくないか? 豊福」  不意に会話を止められる。  「分かんないっす」俺は生返事した。本当に分からないんだ、それが寂しいってことが。  そしたら大雅先輩、不器用な奴だと苦笑いして背中に体重を掛けてくる。「重いっす」抗議すると、「んじゃこうだ」大雅先輩が雑草の絨毯に寝転んだ。俺も強引に寝転ばされる。見上げれば、眩しい木漏れ日に合間から見える青空。気持ちが良いな。自然と肩の力が抜ける気がする。 「豊福はさ」  どっかで寂しいんだと思うぜ、大雅先輩が肘を立て、そこに頭を預けると俺を見下ろしてきた。美形は柔和に綻ぶ。 「分からねぇなら分からねぇでいい。気付いたら、俺が教えてやっから。そりゃ寂しいんだろって。寂しい時は、しょーがないから傍にいてやるさ。一人じゃどうにもなんねぇ時ってあるだろ?」 「ははっ。見返りが怖いっすね」 「庶民のテメェの見返りなんざ高が知れてるっつーの。ダチだし、なんかあったらテメェは俺の傍にいときゃいいさ」   なんっすかそれ、口説かれてるんっすか。     
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