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「わたくしのためにそこまでしてくれていたなんて、ホンット、美味しい光景でしたわ。もう少し、二人がスキンシップとしてボディタッチ以上のことをしてくれたらと「あたしが許すか!」
喝破されて、本当に物足りなかったのだと宇津木先輩。
夢見る女子の理想は高かったようだ。やっぱ友情じゃ駄目みたい。
一方で川島先輩はすっごく焦っている様子。
「ま、不味いなぁ。まさか同人本のためにいちゃつかせていたなんて知ったらっ……、鈴理。百合子。これはあいつ等に秘密にすべきこと! 秘密にしておこう!」
「しかし、空達にはなんて誤魔化すんだ」
「今から考えるんだって。大丈夫、小説を書いているうちと百合子に掛かれば、誤魔化しの一つや二つ思いつくし!」
もう手遅れっす。
ズーンっと落ち込む俺は「同人本って」なんかよく分からないけど、クダラナイことで阿呆なことをしていたのだと理解。
傍では同人本の意味を知っている大雅先輩が両膝をついて、「同人本かよ」俺の苦労と心配と捨てた羞恥や自尊心はどうなる、盛大に嘆いていた。もう目に当てられないほど落ち込んでいた。
そうっすよねぇ。
無理やりBLさせられ、アジくんにまで手伝ってもらったり、本屋で自主勉しに行ったり。
グズッ、涙が出てきそうだぞ。俺。
「ふっ…、ふふっ」
某俺様が不敵に笑い始めた。
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