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「おぉおお俺は目覚めていませんっす! 一生目覚めないことだとっ」
「ンだよ、照れやがって。じゃあ目覚め、俺が手伝ってやってやるよ。さっさと人気のねぇ教室に行こうぜ。手取り足取り腰取り、じっくり教えてやるし。泣かせてやるぜ?」
「ウギャァアアアア! ご、ご乱心にもほどあるっすっ! おぉお俺は男であろうと女であろうとスチューデントセックスは認めてないっ……、鈴理先輩、ヘルプっすー!」
「他の奴の名前を呼ぶんじゃねえ! テメェは俺のだ!」
「なんで今更、俺様を発揮するんっすかぁあああ!」
「に、二階堂! うちが悪かったからっ、豊福を鈴理に返してやってっ……、あいつの欲求が爆ぜそう!」
知ったこっちゃないと大雅先輩は、さっさ俺の体を肩に担いでズンズン歩き出す。
黄色い悲鳴を上げている宇津木先輩はあれこそが俺様だと目を輝かせ、青筋を立てる鈴理先輩は握り拳を、川島先輩は深い溜息をついた。
俺は当然「下ろしてくださいっすぅうう!」宇津木ワールドの住人にはなれないと大暴れ、嘆いていたという。
まさしくカオス化したこの現場。
この後、暫くの間大雅先輩の機嫌は直らず、川島先輩はご機嫌取りとして今度は宇津木先輩を使う目論見を立てることにしたらしい。
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