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笑声を漏らして俺は、先輩の額に唇を落とした。さっきのお礼だ。
むむっと眉根を寄せる先輩は、「何故あたしが攻められている」おかしいではないか、そう、おかしい! と抗議の声を上げていた。若干頬が赤いような。
いいじゃないっすか。たまには攻められたって。
俺は先輩と戯れているだけっす。甘えたいだけなんっす。今日は特別甘えたいんっす。どうしてでしょうね。
攻められていることに不服を漏らしているから、俺は攻められることにした。所詮は攻め女と受け男カップルなんだし、先輩の機嫌をあまり損ねても追々俺が困るだけ。
「先輩。キスちょだい」
普段だったら強制的に言われるまで絶対求めない台詞を吐いてみせる。
下さいじゃなく、ちょうだいが萌えポイントらしいからちょうだいって強請った。腕の中にいる先輩が目を見開いたけど、「むーっ」やっぱりあたしが攻められている感がするぞ。
それは頂けない、非常に頂けない、と唸っている。
「先輩、くれないんっすか?」
強請ると、「今日の空は甘えたがり屋だな」まったくもって萌え死にそうだと先輩が頬を崩した。で、反撃の攻めを思いついたのか、
「バードとディープ。どっちがいい?」
と選択肢を出す。
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