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「テメェが舌を入れたいとは思ってねぇから、聞かないけどよ。じゃあよ、いつからディープキスするようになったんだ? 最初からディープキスじゃなかったんだろ? 告白する前に仕掛けたキスはバードキスにしたって本人から聞いたし」
彼女となあに話してくれてるんっすか。
項垂れる俺は重々しく息をついた。「まあ一週間は様子見として」十日くらいでしちまったんだろ、大雅先輩は面白半分に聞く。
「鈴理が言ってたんだよ。最初の方は手加減したって。キスもバードで済ませてたっつってたし。あいつにも常識があるんだなぁって思ったんだがー、で、いつ頃からだ?」
「……、告白されて翌日っすよ」
「へええ、わりと遅いー…ぃ? ……告白されて翌日?」
いやまさか、告白して翌日にディープを仕掛ける馬鹿はいねぇだろ。
誤魔化し笑いを浮かべる大雅先輩。幼馴染みがそこまでケダモノとは思っていないらしい、が、これは事実だった。
俺は告白されて翌日にディープキスを経験したんっすよ! もう、思い出しただけでもオッソロシイ!
身震いする俺は、
「本格的な貞操の危機もあの時からだったっす」
ガタブルッと青褪めた。
そう、あれは鈴理先輩が怒涛の告白劇をしちゃってくれた翌日のこと。
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