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お前はウチで働くべきだ!ウチにこい!
ーー 回想終わり
馬場さん、もとい社長は俺のポテンシャルを買ってくれた信頼できる人だ。
このままクマの存在について一人で抱え込んでも仕方ないし相談してみようかな。
そうだ、もしかしたら会社のマスコットかもしれない!または無愛想な五十川さんを緩和させるためのアイテムかもしれない!
現実的なクマの存在理由を思いついて俺は安心した。
へんな勘ぐりをせず、もっと早くに確認しておけばよかったのだ。
「あのっクマのぬいぐるみのことなんですけ、ど」
「クマ?」
目の前には社長じゃなくて五十川さんがいた。
…テレポーテーション?!
「しゃ、社長は?」
「帰ったぞ」
そう言う手にはしっかりクマがいる。
…聞け!聞くんだ!
「五十川さん!その…クマ、は…なんですか」
「気付いてたのか、」
…あああ、やっぱり気付いてたらだめな感じ?!
「こいつはベティ」
「名前あるんですね」
「ああ」
…終わり?もっと説明してくれ!
次の一手を考えていると、事務所にベテラン印刷技能士の根津さんが戻ってきた。
「五十川くん、社長は?」
「帰りました」
「ったく、電話電話っとぉ」
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