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くたくただった
昔のように身体が動かない。
ついこの前までは気合いを入れれば何とか頑張れたのに…
「もう歳ねぇ。」
一人ごちた。
寂しさが込み上げる。
こんなはずじゃなかった…
年々体型は丸くなり、重力に従い下へ下へと下がっている。
肌のキメが荒くなり、張りが無くなった分たるんで溝が深まっていく。
眉間の皺にほうれい線…
私は何者なのだろう…
洗面所で化粧を落とし、鏡に映る自分を憐れんだ。
「おぉいやだ…」
女として花開くこともなく、男性に本気で求愛されることすら無いままここまで来てしまった。
顔もスタイルもそんなに悪くなかったのに。
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