定食屋の未来図

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「今日もお仕事お疲れさまです」 おばちゃんの店員がそう言った。 「今日も忙しそうですね」 「えぇ、おかげさまで。今日は何にされますか?」 「んーじゃあ、いつもので」 「かしこまりました」 おばちゃんは笑顔そう言った。 オーダーをとったおばちゃんはキッチンに入るなり「唐揚げ定食屋ひとつ」と大きな声で言った。 厨房からは元気に「はい!」と聞こえてきた。 僕は水を飲んで、温かいおしぼりで手を拭いた。 いつもここに来るとようやく1日が終わったなとホッとする。 少し待って唐揚げ定食屋が運ばれてきた。 唐揚げをひと口食べるとカリッと音がした。中はジューシーで口の中に油がジュワッと溢れ出た。 やっぱり美味いな、と思わず声が出た。 全部平らげてお腹がいっぱいになった。 会計をした後に「ごちそうさま」と言うとおばちゃんは明るく「ありがとうございました、また来てください」と言った。
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