定食屋の未来図

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いや…声だけじゃない、お店の人が皆、ロボットで動いていた。思い描いていた定食屋とまるで違っていたのだ。 「なんだよ、これ」 僕は気味が悪くなって店を飛び出した。 お店の看板をよく見ると小さく最新ロボット導入店と書かれてあった。 これは絶対夢だ!と心の中で思いながら、もう一度店の中を覗き込んだ。 やはりロボットが厨房にいた。 お客は皆、食券の券売機のような機械にお金を入れて番号の書かれた紙を持っていた。 「12番のオキャクサマ」 突然、店内に無機質な声が響いた。 すると12番の紙を持った客が受け取り口に出来上がったとんかつ定食らしき物を受け取っていた。 ロボットが店をしているのに何も違和感なく食べ続けている客に僕は不思議に思った。
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