第0章 「プロローグ」

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淡々と過ぎていく毎日がつまらなかった。 目に映る全てのモノがしょうもなく感じていた。 人間の感情も、移ろう他人との関係も全てがどうでも良い。 所詮、人なんて直ぐに掌を返す。 そんな単純な人間が嫌いだった。 長いものに巻かれ、媚びる人間。 弱者をいたぶって、それを良しとする人間。 それらが堪らなく下らないと、そんな人間を何処か遠い場所で見下していた。 “俺”はどうやら、人とは何処かが決定的に違うらしい。 一番に思い浮かぶのは、考え方だった。 考え方の相違から、避けられていた。 訳が解らなかった。 誰に理解される事もなく、独りぼっちで諦めて。 いつしか、思考は歪んでさ。 そんな俺の唯一の逃げ場所は二次元と音楽だった。 音楽と小説が俺の支えだった。 それと同時に“俺”が“私”で()られる場所。 だから、ヘッドフォンと携帯が手放せなかった。
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