6.名前

1/1

0人が本棚に入れています
本棚に追加
/7ページ

6.名前

その次に前に座っていた眼鏡をかけた男が自己紹介をし始めた。 「暁(あかつき)。 23。よろしく。」 少し話すとすぐに下を向いて本を読み始めた。 「もー!暁は不愛想すぎ! あ、僕は暁の双子の旭(あさひ)です!」 暁と双子という割には性格も見た目も真逆。 すると、真琴の治療をしてくれた男が名前を言い始めた。 「環(たまき)24。 よろしくな。 分からないことがあったら聞いてくれ。」 それを聞くと真琴は先程の女性のことが気になった 「あの、さっきの月し、月雫? に居た女性って…あの人も妖怪なんですか? それに環さん達も…見た目は人間です。」 一目見るだけで惚れてしまいそうな容姿だった。 とてもツヤのある黒髪を後ろで綺麗にお団子にしてまとめていた。 それに環や伊吉などの7人もだ。 纈は翼を見たが今は普通の人間。 見た目は普通に人間だ。 すると環は考えると小雪だと分かりあーと言った。 「小雪か。 ああ、俺たちも小雪も妖怪だ。 小雪はまぁ…猫娘の種族だな。 俺たちも狐の妖怪だな。 纈は翼を持っているがな。」 「そうなんですか…」 そう話していると環がやはりまだぎこちない真琴を見てあることを思い出した。 「そうだ。 明日小雪に着物を選んでもらおう。 その格好じゃ目立つからな…取り敢えず今日は眠ったほうがいいな。」 そう言うと襖にノックがかかりそっと開くと女中らしき女性が入ってきた。 その女性は目が一つだった。 「っ!!」 真琴はおどろき後ずさってしまい時宗にぶつかった 「おっと…萩(はぎ)に驚いたか? 大丈夫だ、すごく親切な子だからな。」 それを聞くとはぎという女は慌てながら真琴から少し距離をとった。 「すみませんっ…驚かせてしまいましたね…」 「い…いえ…すみません失礼な態度を…」 「っ!!いえいえ!(心優しい子なのね…)」 そう会話すると萩は真琴がこれからねる部屋へ連れて行った。 その部屋は元の世界では高額旅館ほどの綺麗で素敵な大きな部屋だった。 「っえ!?こんな部屋いいんですか!?」 「はい。 ここは余る部屋が多かったので使っていただける方がとてもありがたいのです。 あ、あとここからは景色も良く祭り会場も見えるので居るだけで飽きないのでいいですよ、うふふっ」 萩は笑うと後ろに置いてあった着物をそっと真琴へ渡した。
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加