5. ずっと

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「安心して、私達も恋人同士ではないから」 安心して、って…。 やっぱり疑いの目で見ていたのが分かるのか、それとも接客業を営む職業の勘か。 ミホさんには何となく見透かされている気がする。 「さっき一緒にいたのは上司で…高瀬先輩の同期だそうです」 「あぁ、そうだったの?とても顔の整った方だったわね」 チャラ男ですよ、ただの。 妙な色仕掛けを使ってくる、ただのチャラ男。 「社内ではモテるみたいです」 「そんな感じね」 ミホさんはグラスに口をつけて一口飲んだ。 それを見て私も一口飲む。 思っていたよりものどが渇いていたらしく、体に染み渡るような感覚。 「美味しいです」 「ふふっ、ありがとう」 ミホさんは満面の笑みを浮かべた。
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