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警備員さんにカギを預ける。
「また君たちが最後かい、新人さんも大変だなぁ」
恰幅のいい警備員のおじさんとも、今週3回目の対面。
「俺らが最後っすか?」
「ああ、どのフロアももうみんなとっくに帰ってるはずだよ、お疲れ様」
浅井君が静かに私に振り返り、クチパクする。
ゆ う れ い
逃げるように会社を出た。
そばのカフェテラスから近づいてくる上田先輩の明るい笑顔。
「え、何2人して暗い顔してるの?」
「…先輩、この会社、幽霊います?」
「は?何言ってんの浅井、疲れてるな!飲みいくぞ!」
私たちとは対照的にテンション高めに浅井君の肩を組む先輩に、苦笑いの浅井君。
2人の少し後ろをついて歩いた。
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