4. 上司と後輩

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「なんか女の子とお店に行ってるって噂聞いてたからさ、あの女の子とかな?って…会社も早く帰ってたし、アメリカ行く前」 そこで気づいた。 上田先輩が以前も言ってた“あの女の子”っていうのは、ミホさんのことかもしれない。 だとしたら、上田先輩の勘違いだということになる。 高瀬先輩が言うには、2人は恋人ではない。 フロマージュを食べ終えて食後のコーヒーが運ばれた頃、高瀬先輩たちのコース料理が始まった。 席は私の後ろだからよく見えない。 話している声はするけど、聞き取れるほど大きくはない。 …別に…気にならない…気にしない。 「嶋岡ちゃん」 呼ばれてハッとして顔を上げた。 「どうだった?今日」 「あ、そうですね…全部美味しかったですね」 「そうだね、ここなら接待も上手くいきそうだね」 上田先輩は少し微笑んでから、コーヒーを飲み干した。
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