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駅に着くと相変わらず大勢の人が行き交っていて、現実に引き戻された。
「じゃ、嶋岡ちゃん帰り気をつけて」
「はい、ありがとうございました」
「そんな可愛い格好してると痴漢とか心配だなぁ」
「大丈夫です、乗客少ないので、私の路線」
私を痴漢する人なんていないよ。
心配性の上田先輩に頭を下げて改札へと向かった。
思っていた通り、車内は混んでいなかったので座れた。
ゴールデンウィークだからなのか、いつもと違って仕事帰りの人より、小さい子ども連れの家族が目立つ。
…私もいつか、お母さんになるのかな…。
不意に家族を思い出したところで、スマホが震えていることに気づいた。
液晶を見て息を飲む。
…高瀬先輩…?!
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