5. ずっと

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ミホさんの店の前まで行くと“closed”になっていた。 貸し切りにしてくれているみたいだ。 ふぅ、と一呼吸してドアを開けた。 高瀬先輩とミホさんが同時に振り返り、一瞬入るのをためらった。 2人もめかし込んだディナーの帰り、まさにイケメンと美女。 「さぁどうぞ」 カウンター越しに立つミホさんの右手は高瀬先輩の左隣を示す。 「失礼します…」 イスに座るとミホさんがクスクスと笑った。 「嶋岡さん、何だか緊張してるみたいね」 「久しぶりに会うからかな、ね?」 本物の高瀬先輩だぁ…。 今更になって久々に会えた現実を受け止めた。
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