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思いのほか高瀬先輩が早く戻ってきた。
「ごめん、仕事だった」
座ってすぐに脇に置いてあったカバンから手のひらサイズの茶色の紙袋が出てきた。
その袋は私の方にスッと差し出された。
「アメリカみやげ」
「え、あ、私に…ですか?ありがとうございます」
「こんなに早く会えると思ってなかったから…買ったままの紙袋でごめんね」
「いえ、そんな…ありがとうございます」
紙袋とか、どうだっていい。
高瀬先輩が私に買ってきてくれたおみやげなんだから。
開けると手のひらに乗るくらいの箱が出てきた。
箱の柄は花が散りばめられている。
「ボックスの中にメモ用紙とふせんが入ってるセットなんだ、仕事で使えそうだなと思って」
「あ、ありがとうございます…!」
使えそうなものを考えて買ってきてくれる、やっぱり優しい人だ。
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