1.出会い

16/20
前へ
/417ページ
次へ
「それ何飲んでるの?」 「ハイボールです」 「いいね、俺も次それにしよう」 高瀬先輩はグイッとビールを飲み干して、口周りの泡を舌でペロッと舐めた。 店の雰囲気もあってか…なんか妙にエロく思える。 というか、動作の一つ一つに品があってスマートな動きをする。 動作は無音に近くて、嫌な気持ちにならない。 見ていてキレイだと思える男性に初めて会った。 営業部の人って、人から見られていることを常に意識して生活してるのかも。 なんとなく雑な私の性格が恥ずかしくなって、ハイボールを飲み干した。 「お酒強いね、次どれにする?」 タイミングよく差し出されたメニュー。 「…ハイボール」 高瀬先輩は私の顔を見て微笑んだ。
/417ページ

最初のコメントを投稿しよう!

669人が本棚に入れています
本棚に追加