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「というか上田先輩って、三十路には見えないよね」
「うん、もう少し落ち着いてもいいような…」
「あー、高瀬先輩みたいに?」
ドキッ。
…え、なんで。
名前聞いただけで鼓動が高鳴る。
顔を思い出して顔が熱くなる。
…お酒のせい?
「高瀬先輩、いい人だったよね」
「うん」
「イケメンだし」
「うん」
「あんなイケメンなおばけいないからね」
「そ、それは…」
クスクス笑う浅井君に何も言い返せなかった。
会議室で泣いてたこと、高瀬先輩はどう思ったんだろう?
ストレスに押しつぶされそうな新社会人の涙に、うんざりしただろうか…?
電車の心地よい揺れが眠気を誘い、意識が遠くなっていく。
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