真っ白な手紙

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 いつも通りの朝。私はポストへと朝刊を取りに行った。するとそこには、朝刊ともう一つ、真っ白な手紙が入っていた。私宛で、差出人は不明。なんだろうかと思いながら、朝刊とそれを二つ手に取り、家の中へ戻る。朝食を食べながら、先ほどの手紙を開封すると便箋が一枚入っていた。  【今日、絶対、地下鉄に乗るな!もしも、地下鉄に乗ったならば、おじさまの膝の上をお借りし、イケメンに胸を鷲掴みにされ、そして電車の顔面とにらめっこすることになるぞ!会社なんか休んでしまえ!死ぬよりはましだ!いいか、もう今日は家から一歩も出るな!そうすれば、運命は終わらない!】  太い字で強く濃く書かれていた。  「なにこれ。なんかのいたずら?でも私の字とそっくり」  私は文章とにらめっこした。この人は、なにを伝えたいのだろうか。運命?ってどういうこと?死ぬってこと?まさかそんなわけ。  「でも、もしかしたら――」  手紙に気を取られているうちに私は時間を忘れていた。すぐに家を出なければいつもの電車には間に合わない。すぐに準備をして、家を出ようとしたときに、手紙が目に入る。  あの文章は気になる。だけれど、仕事に遅刻してしまう。私は何を信じ、なにを選べいいのか。  「私は――」
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