fd3 パパ問いただされます。

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俺はその日仕事から帰ってきて、カバンを 整理している時だった、 「なんだこれ?」 白い紙が入っており、そこで思い出した。 「やべ…あいつに連絡するの忘れてた。」 そう城田小雪である。 「はぁ…嫌だな。」 なぜ嫌なのかと言うと、絶対美咲のことを 問いただされるからだ。 「でもしないといけないんだよな。」 俺は電話を手に取り、あいつに電話をかける。 prrr…ガチャ! 『もしもし。』 (取るのはえよ…。) 「あぁ、小雪か?」 『涼太ね、随分と連絡が遅かったじゃない。』 とてもご立腹のようです…。 「いや、いろいろあってだな…。」 『どうせ忘れてたんでしょ』 「そんなこと、」 『ほんとは?』 「すみません。」 やっぱ小雪には勝てません。 『まぁいいわ。ほんと、昔と変わらないわね。』 「なんも言えません。」 『ところで、例の話は?』 「話と長くなるから、会って話さねぇか?」 『わかったわ。じゃあ週末に駅前の喫茶店で 待ち合わせしましょ。』 「あぁ、わかった。」 『じゃあ、またね』 「あぁ、またな」 俺は電話を切り、美咲を呼ぶ。 「美咲ー?」 「なぁに?パパ?」 「週末パパちょっと出掛けてくるから 留守番できるか?」 「うん!その日は遥ちゃんと公園で遊びに 行くから、大丈夫だよ。」 「あんまり遅くならないよう帰ってくるから 美咲も夕方までには帰ってくるんだぞ?」 「はぁい!」 美咲は両手をあげ、リビングに戻っていった。 (はぁ…できたら行きたくねぇ。) とまぁそんな事があり、今に至るわけだが、 「呼び出しといて遅刻はないだろ。」 「うっさい!女の子にはいろいろあんの!」 「もう、女の子って年じゃないだろ。」 「はっ?」 「ごめんなさい。小雪は女の子です。」 「よろしい。」 (もうやだ…こいつ昔から怖いんだもん。) 「こんな所でいつまでも突っ立てないで 中に入るよ!」 「ちょ!お前、引っ張んなって!」 俺は強引に引っ張られ、喫茶店へと入っていった。
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