fd3 パパ問いただされます。

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席についた俺らなのだが、 「美咲は学校でどんな様子だ?」 「そうね、友達もできて、溶け込めてるわね。 あんたとは大違いね。」 「さいですか…。」 この子は俺を必ず罵倒しないと気がすまないんですかね? 「ところであんたは、今何してんのよ?」 「俺は普通にサラリーマンやってるよ。」 「へぇー、あの仕事したくない言ってたあんたが サラリーマンねぇ。」 「あぁ、ところで美咲の話を聞きに来たんじゃねぇの?」 「そうね、聞かせてよ。」 「はぁ…、じゃあ最初からな。」 俺は小雪に美咲を引き取った訳を言ったのだが、 (あれ?なんでこいつ急に震えてんの?) ドンっ!!! 小雪は立ち上がりテーブルを叩くと、 「そいつら最低ね!子供をなんだと思ってんの!?」 「小雪、落ち着けって…。」 「これが落ち着いてられる訳ないじゃない!!」 「いや…みんな見てるから。」 小雪は周りを見渡し、我に戻ったのか、 顔を赤くし、席についた。 「とにかく涼太?私は初めてあんたを尊敬したわ!」 「付き合ってたのに、尊敬したことなかったのかよ。」 「ないわね。」 とても傷つくんですけど… 「まぁ、そう言ったことがあって美咲を 引き取ったんだよ。」 「そっか、美咲さん可哀想に…」 「だから俺はあいつの父親になってやって 幸せって思えるようやってやりたいんだ。」 「そっか、頑張ってよ。辛いことあったら 私にも相談しにきなさい。」 (こいつもなんだかんだで、いい奴なんだよな。 まじ俺にはもったいなかったわ。) 「小雪、ありがとうな。」 「別に、あんたのためじゃないんだから、 私は美咲さんの担任として言ってんだから。」 「それでもいいさ。」 「じゃあもう時間だから私、帰るわね。」 「あぁ、サンキューな。」 そうして、俺たちはそこで分かれ、家へ帰った。
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