第1章

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駅に電車が滑り込み、地下鉄に乗っていた乗客がドッと吐き出される。 発車を知らせるベルがホームに鳴り響き、電車の扉が閉められ次の駅目指して走り出す。 「次は〇〇駅」 次の停車する駅名がスピーカーから流れ、電車はスピードを上げる。 トンネルの入り口から吹き込んだ風が、車両をガタガタと揺らした。 え!?あ! 夢かぁ……………… 線路上に放置され、塗装が剥がれ錆が浮いた地下鉄の車両は思い出す。 日の光が届かない筈のトンネルの奥に、眩しい程の光が差し込んだあの日から此処で停車したままである事を。 眩しい光が差し込んだあと凄まじい熱風が押し寄せ、満員の乗客を物言わぬ死体に代える。 車両の中に折り重なるように散らばる白骨を眺めながら、忙しかったが充実していたあの日々を思い出し、車両はまた眠りについた。
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