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それから一ヶ月、ハクは剣術だけではなく私の一族のことも教えてくれた。
私の一族は元々影に生きる一族。
鬼だけでなくその他の妖怪の退治もしていたらしい。
だがある日突如現れた鬼の総大将、酒呑童子によって一族は散り散りになり魔力も失われた。
国宮家のようにまだ魔力を持つものは鬼を退治しているらしい。
「一ヶ月、よく頑張ったな」
「ありがとう、もうあの時のような泣き言を言う私ではなくなった」
私は持っている鮭の姿に似た刀を向きに照らす。
待っててね、お父さん、お兄ちゃん。
「・・・あや、早速だが仕事だ」
ハクが遠くを見つめる。
私もそちらの方を見つめる。
「聞こえる・・・」
人々の叫び声、そして微か感じる鬼の気配。
「村人達が鬼に襲われている・・・」
「あや、わかるのか?」
「なんとなくだけどね、急ごう」
私は急いでハクに跨ると気配のする方へ向かった。
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