第零鬼 おにぎり屋

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「あやっ!仕事は終わったか?」 振り返ると小さな狐が尻尾を振って目を輝かせていた。 彼の名はハク、言葉が話せる白くて不思議な小狐だ。 時計を確認するともうお昼をすぎてお客さんも落ち着いてきた。 「そうだね、遅めのお昼にしよっか」 あやがそう言うとハクは嬉しそうにぴょんぴょんと飛び跳ねた。 あやは小さなおにぎりを作りハクの前に並べた。 「白い狐とは珍しいね」 振り向くとお店の前にお客さんが立っていた。 普段は音で気づくのに何も音がしなかったのであやはびっくりして目を丸くした。 ハクもびっくりしてあやの後ろに隠れた。 「あー、気づかなくてすみません。ご注文は」 「あんた国宮あや、か?」
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