曼珠沙華

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傍から見れば哀しい人だと思われるが そんなの気にしない。 「お店の人めちゃくちゃ困ってたの思い出したか?」 「今年もちゃんと来たよ。去年は散々だったよ...。」 未加に俺の日常、仕事の愚痴、些細なこと 全部伝えた。 これは未加が、生きている時にも話している内容。 『これはちゃんと言ってね!隠し事はやましくなければ全然OK!でも、勝手な事はしないでよ?』 ああっ、こんな事も思い出した。 こんな事で泣かないって思ってるのに、 泣いてくる。 『こら!泣くのを我慢するのは良くないよ!泣きなさい!さぁ、私の胸に飛び込んで!』 ああ、飛び込むよ。お借り致します。 なんて、話しながら思い出も語る。 「そうそう、曼珠沙華、買ってきたよ。おまえさ、ここら辺にでも咲くだろ?いいのかよ~。」 笑いながら言う。小鳥が墓に止まって鳴き出した。 「ああ、そうかいそうかい!俺がお前のを探せばいいって話だろってか?」 ははっ、笑えるぜ。未加は。
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