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二件目のお店は、地下にあるバーで、カウンターとテーブルがあるお店だった。
そこは、どうやらドラマの撮影にも使われるお店らしく、サービスは完璧だった。
テーブルは半個室のようになっており、水槽が各テーブルにあり、そこにカラフルな魚が泳いでいるのだ。
なんてお洒落なお店なんでしょうか。
もう、そんなお店にプライベートでいくことは初めてだったので緊張で手に汗を握る思い。
そして彼が一言
「俺、次付き合う人とは結婚したいな」
さっきまでの脳内EDMはスッと消え去って、無音になった。
これを私に言うのはどういう意味なのか。
私はそういう対象ではないが、昔のよしみで俺の悩み聞いてくれよ。とでもいうのか。
どういう返答をするのが正解なのか。
脳内パニックである。
そして同時に、彼がほかの女の子とまたこのお店にくることが許せなかった。
すごくもやもやした。
簡単に言えば 嫉妬 だ。
ついに私は、嫉妬するまで彼のことを好きになってしまったのか
たったこの一瞬で。
いや、一年間実はずっと思い続けていたんじゃないか。
そういわれてみればそんな気がする。
それはそれは苦しい思いになった。
考えれば考えるほど脳内に響くガーンという鐘の音と
希望を持っていた自分を責めたくなる思い。
彼がどういう思いでそう言っているのか知らずに自分の妄想だけは進むのだ。
こういう時にまで妄想が得意だということを披露しなくていいのに.....
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